1965年 貞松・浜田バレエ団・学園が設立
〜 現在に至るまでを綴るヒストリー編 〜
〜バレエ団・学園 誕生編〜 で1962年に貞松融と浜田蓉子が結婚、1965年に貞松・浜田バレエ団を結成しました。
〜ヒストリー編〜では、設立から現在に至るまでの数々の活動、紆余曲折しながら成長する歴史を綴ります。
[ 設立後〜現在に至るまで ]
1965年設立以来、クラシック・バレエを基本に、古典作品と創作作品を活動の両輪に公演を続け、国内外の振付家による創作作品は現時点で200作品を超える。舞踊を通じて諸外国の人々との交流を深めるとともに、地域に根ざした小中高校の視聴覚教育の一環として、1967年よりはじめた学校巡回公演も1000回を超えている。
2014年に一般社団法人となり、(一社)日本バレエ団連盟に加入。
2022年、団長の貞松融が舞踊芸術の向上発展に寄与した舞踊家に送られる「第70回舞踊芸術賞」を受賞した。
主な出来事
- 1966年
- 1966年特別公演「白鳥の湖」(バレエ団初演)
- 1967年
- 1967年尼崎市・下坂部小学校にて、第1回学校公演「バレエ劇場」
巡回公演がスタート 貞松融が友人から「小学校の音楽の授業にバレエ音楽がでてくる。聞くだけでは面白くないのでバレエをみせてほしい!」と依頼あり、巡回公演の活動が始まった
巡回公演がスタート 貞松融が友人から「小学校の音楽の授業にバレエ音楽がでてくる。聞くだけでは面白くないのでバレエをみせてほしい!」と依頼あり、巡回公演の活動が始まった
中・高校生によるジュニアバレエ団を結成(`70)
- 1970年
- 1970年戦争を題材にした貞松融・浜田蓉子振付「つるのとぶ日」、浜田蓉子振付「蝶」初演
日本にもっとバレエを 「日本のバレエ」を確立しようという思いから日本を題材にした作品を創る
- 1971年
- 1971年大阪・神戸にて、第1回学園発表会「くるみ割り人形」など上演
- 1972年
- 1972年尼崎親子劇場「はひうまほくさい村の物語」初演
日本にもっとバレエを 「日本のバレエ」を確立しようという思いから日本を題材にした作品を創る
バレエ団員が初の海外研修で、パリ、モンテカルロへ(`77)
以後現在まで、欧州諸国・米国・ロシア等で研修を重ね、また海外講師を招き指導を受ける
-
初の海外研修へ 東京と異なり、神戸ではバレエの情報を得るには時間がかかることから、本場で学ぶ必要性を感じ、海外研修へ
それまで踊りの形を追いかけていただけだったが、海外研修で解剖学をベースとした体の使い方・動かし方を専門的に知ることとなった
- 1978年
- 1978年東京にて「パキータ」、創作「不安の時代」「岩に咲く乙女」上演
初の海外研修へ
東京と異なり、神戸ではバレエの情報を得るには時間がかかることから、本場で学ぶ必要性を感じ、海外研修へ
それまで踊りの形を追いかけていただけだったが、海外研修で解剖学をベースとした体の使い方・動かし方を専門的に知ることとなった
〈創作リサイタル〉の公演名で初開催(`80)
- 1980年
- 1980年創作リサイタル1「浮世憂世踊曼陀羅」「ストラヴィンスキー頌」など上演
- 1981年
- 1981年兵庫県教職員組合文化賞〈芸術文化奨励賞〉受賞記念特別公演開催
- 1982年
- 1982年ジュニアバレエ団第1回公演「バヤデルカ」他、全3公演
貞松正一郎ローザンヌ賞受賞(`82)
「芸術文化奨励賞」「ローザンヌ賞」二つの受賞で暗中模索の活動に光がさす
- 1982年
- 1982年ローザンヌ賞受賞を記念し、堀内完とアレックス・ウルスリヤイクを振付指導に迎え、特別公演上演
- 1984年
- 1984年ピョンヤン国際音楽祭にて、「ボレロ」「扇の舞」「チャンゴの踊り」など上演
- 1985年
- 1985年中国(上海・南京・無錫)にて、江蘇省歌舞団、上海バレエ団と作品交流会を開催
- 1986年
- 1986年ピョンヤン国際親善芸術祭にて、「動物のカーニバル」など上演
芸術のオリンピックに参加 世界46か国から78団体が参加する「芸術のオリンピック」に日本代表として参加。歌や音楽での参加国が多く、舞踊は4か国のみ。その中で唯一「バレエ」を上演。以降、数度と招待を受けた
男性ダンサー育成のため、学園に〈ボーイズクラス〉を新設(`86)
- 1989年
- 1989年神戸本部スタジオ落成記念「くるみ割り人形」(バレエ団初演)
- フランスより工藤大貮を振付指導に迎え、ア・ラ・フランセーズ特別公演上演
芸術のオリンピックに参加 世界46か国から78団体が参加する「芸術のオリンピック」に日本代表として参加。歌や音楽での参加国が多く、舞踊は4か国のみ。その中で唯一「バレエ」を上演。以降、数度と招待を受けた
- 1990年
- 1990年西オーストラリア州バレエ団と合同公演
- 創作リサイタル2「調子のいい舞曲」「シャンソネット」など上演
(以降〈創作リサイタル〉は毎年開催 - 1991年
- 1991年東京にて、文化庁優秀舞台芸術記念「白鳥の湖」上演
- ベラルーシ国立バレエ学校と合同公演「ドン・キホーテ」
海外のダンサーと共演 兵庫県の画期的な企画「インビテーショナル」が1991年~2006年まで開催
世界を代表する国立バレエ学校の生徒たちを招待し、県内のバレエ団員や生徒との共演が実現。世界のトップから多く学ぶ機会となった - 1992年
- 1992年神戸市文化賞受賞記念「白鳥の湖」2日間上演
- パリ・コンセルヴァトワールと合同公演
- 1993年
- 1993年シュツットガルト・バレエ学校と合同公演
- チャイコフスキー没後100周年記念〈3大バレエ特別公演〉として、
10月「眠れる森の美女」、12月「くるみ割り人形」、翌年1月「白鳥の湖」上演 - 1994年
- 1994年ロシア・ペルミ・バレエアカデミーと合同公演
- 神戸市・丸山小学校にて、第500回学校公演「バレエ劇場」
海外のダンサーと共演
兵庫県の画期的な企画「インビテーショナル」が1991年~2006年まで開催
世界を代表する国立バレエ学校の生徒たちを招待し、県内のバレエ団員や生徒との共演が実現。世界のトップから多く学ぶ機会となった
阪神・淡路大震災(`95)未曾有の災害が襲いかかる
震災復興への想い
団員は全員無事。再出発をする準備と並行して、バレエで何かできないかと考え、復興への願いを込め、休館していたオリエンタル劇場で二日間、無料招待公演を開催した
緞帳が閉まった時に観客席から大きな拍手と「ありがとう!」と声がかかり、厳しい状況の中「やってよかった」と力をもらったと同時に、バレエが観客に与える「力」を改めて感じた
- 1995年
- 1995年阪神・淡路大震災KOBE♥AIDがんばろう神戸特別公演&親子劇場として、「クララの夢」「ボレロ〜レッツ元気節」「白鳥の湖」抜粋など、2日間3回公演
震災復興への想い 団員は全員無事。再出発をする準備と並行して、バレエで何かできないかと考え、復興への願いを込め、休館していたオリエンタル劇場で二日間、無料招待公演を開催した
緞帳が閉まった時に観客席から大きな拍手と「ありがとう!」と声がかかり、厳しい状況の中「やってよかった」と力をもらったと同時に、バレエが観客に与える「力」を改めて感じた - 1996年
- 1996年ボリショイ・バレエ学校と合同公演
- 1997年
- 1997年ミラノ・スカラ座バレエ学校と合同公演
- バレエ団初演となる「ジゼル」で平成9年度〈大阪舞台芸術奨励賞〉受賞
- 1998年
- 1998年マルセイユ・ローラン・プティ・バレエ学校と合同公演
- 神戸市共催公演 神戸文化ホール会館25周年記念 特別公演「くるみ割り人形」上演
(以後毎年、神戸市と共催で上演) - 1999年
- 1999年ロシア・ワガノワ・バレエ学校と合同公演
- 山形県河北町にて、山形特別公演「白鳥の湖」抜粋など上演
- 2000年
- 2000年イギリス・ロイヤル・バレエ学校と合同公演
- 2001年
- 2001年ハンガリー国立バレエ・アカデミーと合同公演
- 2002年
- 2002年香港よりユーリ・ンを振付指導、タクワイ・レイを賛助出演に迎え、東京にて、ダンスビエンナーレTOKYO「眠れぬ森の美女」上演
- ロシアより、ニコライ・フョードロフを再演出、ミハイル・ミネーエフをキャラクター指導に迎え「ドン・キホーテ」上演(バレエ団初演)
- 2003年
- 2003年ウィーン・バレエ・アカデミーと合同公演
- 2005年
- 2005年第1回アルカイック定期公演「眠れる森の美女」上演(尼崎市と共催)
- 創作リサイタル17にて、イスラエルよりオハッド・ナハリン、稲尾芳文を振付指導に迎え「DANCE」など上演
- 「DANCE」上演の成果で平成8年度〈文化庁芸術祭大賞〉受賞
長年の夢の賞を受賞 観客が舞台に上がり、ダンサーと一体になるユニークな舞台「DANCE」によって、2005年に日本で最も大きなバレエの賞「文化庁芸術祭大賞」を受賞する
- 「くるみ割り人形」お伽の国ヴァージョン初演
- 2006年
- 2006年ジョン・クランコ・バレエ学校と合同公演
- 創作リサイタル18にて、イスラエルよりオハッド・ナハリン、アディ・サラント、稲尾芳文を振付指導に迎え「BLACK MILK」など上演
- 2007年
- 2007年高円宮憲仁親王殿下メモリアルローザンヌ・ガラ2007にて「DANCE」上演
長年の夢の賞を受賞 観客が舞台に上がり、ダンサーと一体になるユニークな舞台「DANCE」によって、2005年に日本で最も大きなバレエの賞「文化庁芸術祭大賞」を受賞する
- 2010年
- 2010年中国(北京・上海)にて、「セイラーズ・セイリング」「白鳥の湖」抜粋、「DANCE」など上演
- 2011年
- 2011年創作リサイタル23にて、ドイツより森優貴を振付指導に迎え、「冬の旅」など上演
- 「冬の旅」上演の成果で平成23年度〈文化庁芸術祭大賞〉受賞
- 2012年
- 2012年日中友好文化交流特別公演として、中国北京都市歌舞団との合同公演
- 貞松正一郎が芸術監督に就任
- 2013年
- 2013年新国立劇場地域招聘公演「くるみ割り人形」「6 DANCES」「Memoryhouse」「DANCE」上演
- 2014年
- 2014年一般社団法人となり、(一社)日本バレエ団連盟に加入
- NHKバレエの饗宴にて「ドン・キホーテ」より第1幕上演
- 2015年
- 2015年阪神・淡路大震災20周年事業〈加川広重 巨大絵画が繋ぐ東北と神戸2015〉にて「ボレロ」上演
- 2016年
- 2016年第11回アルカイック定期公演「ロミオとジュリエット」(バレエ団初演)
- 2017年
- 2017年堤 悠輔が総監督に就任
- NHKバレエの饗宴に、森優貴振付「死の島」(初演)で出演
- 創作リサイタル29にて、コーラ・ボス・クルーセ、中村恩恵を振付指導に迎え、「Falling Angels」「死の島 Die Toteninsel」「ENSŌ」など上演
- 創作リサイタル29の成果で平成29年度〈文化庁芸術祭優秀賞〉受賞
- 2018年
- 2018年創作リサイタル30にて、「DANCE」「不安の時代」「セイラーズ・セイリング」など上演
- 創作リサイタル30の成果で平成30年度〈文化庁芸術祭優秀賞〉受賞
東日本大震災での支援活動 阪神淡路大震災の経験を生かし、兵庫県の企画「がんばろう!東日本アート支援助成事業」の一環として、被害のあった宮城県の高校へ出向き公演を開催。心を込めて踊り、新たな学びを得る
新型コロナウイルスが
世界で流行(`19)未知のウイルスによる公演危機
公演開催の危機を乗り越えて
2019年末からのコロナ禍で、市民の舞台芸術鑑賞の機会が減少。
少しずつ規制が緩和された頃、バレエ団として初めて「ファミリーバレエ」を制作し、子どもたちに分かりやすく親しみやすい舞台をとどけ、好評を博す。
ファミリーバレエ「コッペリア」(バレエ団初演)(`21)
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公演開催の危機を乗り越えて 2019年末からのコロナ禍で、市民の舞台芸術鑑賞の機会が減少。
少しずつ規制が緩和された頃、バレエ団として初めて「ファミリーバレエ」を制作し、子どもたちに分かりやすく親しみやすい舞台をとどけ、好評を博す。 - 2021年
- 2021年第15回アルカイック定期公演「海賊」(バレエ団初演)
- 「海賊」の成果で令和3年度〈文化庁芸術祭優秀賞〉受賞
- 2022年
- 2022年大石裕香振付「くるみ割り人形と秘密の花園」上演(初演)
- 2023年
- 2023年オハッド・ナハリン振付「kamuyot」上演(日本初演)
- 兵庫県、兵庫県立芸術文化センターと共催で、中村恩恵振付「ベートーヴェン・ソナタ」上演(関西初演)
未来への挑戦はまだまだ続く…