創作リサイタル35「The Lake」新制作白鳥の湖 -2024年3月16日・17日兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール-

悲運の事故により娘を失い、過去の囚われの身となっている母親。
孤独の中で成長した息子。悲劇の現実から逃げ出した父親。
家族の間に生まれた哀しみの溝を埋めることができないまま、息子と父親は湖畔にある「部屋」で再会する。その部屋には、心に哀しみと深い傷を持つ人々が集い、互いに共感し、癒しあい、「現在に留まり生き続けよう」としている。
過去と現在、そして未来。残され、集う人々は、どこで生き続けることができ、生き続けることができなかったのか?
部屋の外には、「魂」が生き続ける美しい湖が広がっていた。

伝統として幾つもの時代を超えてきた不朽の名作「白鳥の湖」が、現代を生きる振付家によって「革新」という新たな表現をたずさえ、舞台上で力強く舞う—

切なくも美しい「家族と魂」の物語。
森優貴が仕掛ける新たな「白鳥の湖」を、ぜひ劇場でお楽しみください。

〔トレーラー映像はこちら〕

: [ 脚本・構成・演出・振付 ]
森優貴 Yuki Mori 1978年生まれ。98年ドイツ・ハンブルクバレエ学校卒業。2001年シュテファン・トス率いるトス・タンツカンパニーに入団。11年間に渡り数多くの作品で主役を務め、振付家としても作品を多数発表。欧州日本人初として2012年9月よりレーゲンスブルク歌劇場ダンスカンパニー芸術監督に就任。7年間にわたり多数の演出振付作品を手がけ、2016年ドイツ舞台芸術界の栄誉あるファウスト賞振付家部門にて最優秀作品にノミネート。2019年8月芸術監督退任。日本に拠点を移し帰国後次々と新作を発表。宝塚歌劇団にて講師を務め、公演振付にも携わるなど幅広く活動している。K-BALLET TOKYOが企画、活動を展開するK-BALLET OptoのArtistic Supervisorに今秋より就任。受賞歴に第19回ハノーファー国際振付コンクール観客賞、批評家賞を同時受賞、平成19年度文化庁芸術祭新人賞、「週刊オン★ステージ新聞」新人ベスト1振付家、平成24年度兵庫県芸術奨励賞、平成29年度神戸市文化奨励賞。